東南アジアの労働移民を管理する

国境を超えた人々の動きは、移民を乗せた重量超過の船が沈むなど、しばしば悲劇として世界的に問題になっています。世界中の移民の数は過去25年で2倍になっており、2005年には2億人に達しました。移民の半分は労働者なのです。
今日、もし世界の移民が「移民国」という1つの場所に集められたとすると、中国、インド、アメリカ、インドネシアに次いで世界で5番目に大きい国になり、ブラジル、ロシア、パキスタンよりも大きな国になると言われています。
国連が定義する移民は、理由や法的立場に関係なく、出生あるいは市民権のある国の外に12ヶ月以上いる人としています。
フィリピンとインドネシアからの移民はマレーシアやシンガポールに向かい、ビルマ人、カンボジア人、ラオス人はタイへ、タイ人とベトナム人は台湾へ移動します。
未だに多くの人々が国際移民になりたいと思っています。その動機は、人的、経済的な格差や通信の革命、交通機関が発展し国境を超えやすくなったことなどです。これらの格差は簡単には解消できず、政府は渋々彼らの国際化への進出を制限しています。移民を管理するための政策として残されたオプションは、移民の権利を調節することです。
私たちは代わりになる管理のオプションを必要としています。
多くの国は移民対策をしていません。慣性と政府の規制と国境警備が移民管理の主な方法とされています。移民を受け入れている5つの主要な国はアメリカ(年間100万人)、カナダ(250,000人)、オーストラリア(100,000人)、イスラエル(50,000人)、ニュージーランド(35,000人)で、年間140万人の移民を受け入れています。

性、お金と移住者

人々は移民が多すぎるのか少なすぎるのかを議論しますが、移民は違いへの応答なのです。性やお金の格差は上昇し、コミュニケーション、交通、権利革命は続き、移住は簡単になり移民は増加すると見られています。これらのポイントを考慮しましょう。
・ムラのある人口増加。1800年、世界の人口10億人のうちの20%がヨーロッパ、8%がアフリカにいました。これはアフリカの人口がヨーロッパの人口の3分の1であることを意味しています。しかし、2005年までにアフリカの人口はヨーロッパの人口よりも多くなっており、それぞれ9億500万人と7億3000万人となっています。この傾向が続けば、2050年までにヨーロッパの人口は、世界の人口90億人に対して6億6000万人になり、アフリカの人口は20億人に増えるなるでしょう。アフリカは移民に対応できるのでしょうか。
・経済格差の拡大。2004年、世界のGDPは40兆ドルで、一人あたりの平均は6,300ドルでした。しかし、25の高収入の国(9億人)の一人あたりの平均GDPは32,000ドルでした。これは平均GDPが1,500ドルである165の貧困国の21倍であるとされています。これだけの差がある国に人々は移住するのでしょうか。
・コミュニケーション手段、交通機関、権利の革命は国境を越える移民を生み、外国に滞在することを容易にしています。裕福な国は政府の方針に合わせて移民の管理に乗り出すでしょう。市民権のない人たちの権利はどうでしょうか。亡命の制限が1つの例です。

東南アジアの挑戦

アジアは世界の人口の60%がおり、その多くは中国、インド、インドネシアの3国にいます。東南アジアの5億6,000万人はラテンアメリカの人口と同じくらいです。
歴史的に、移民は機会を求めて東南アジアを去りました。フィリピン人は定住するためにアメリカやカナダへ移動し、中東では石油の輸出に関わるために一時的にメイドや労働者として働き、香港、マレーシアや他の東南アジアの国では似たような仕事に就きました。東南アジアで最も裕福な国であるシンガポールは移民の数がとても多く、労働者の3分の1は外国人です。シンガポール政府は専門家の流入を歓迎していますが、技術のない移民やお手伝いさんを制限するために毎月税金を課しています。
マレーシアは1,000万人の労働力のうち200万人が移民で、インドネシア人が建設業や農業に従事しています。政府はシンガポールのような課税システムを導入していますが、違法労働を防ぐのは難しく、周期的に数万人のインドネシア人が摘発されています。
タイは東南アジアで3番目に多く移民を受け入れていて、200万人のビルマ人、カンボジア人、ラオス人労働者がいます。これまでに移民管理のための長期的な政策を発展させようとしてきました。雇用主が月給と同じくらいの登録料を支払えば、合法的に移民を雇うことができますが、施行にはムラがあり、合法的な雇用に結びつかない場合もあります。
実際には、労働移民はスイッチを入れたり消したりできるようなものではありません。タイの政府のように国の経済が移民によって支えられていると認識している場合はこの先もそれに固執していくことになると思います。移民のための社会経済の正当化を発展させるべきで、雇用主や組合と協働して移民の管理や移民保護に乗り出す必要があります。
この記事は2006年3月24日にバンコクの国際労働機関で行われた講義を基にしたものです。マーティン教授は21世紀の労働移民の管理(イエール大学プレス、2006年2月)という新たな本を、ILOの国際移民プログラムの前ディレクターであるManolo AbellaとILO国際労働科学研究所のChristiane Kuptschと共著で出版しています。また、彼はMigration Newsの編集者でもあります。

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